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2010年5月に作成された投稿

空想トンネル

何日ぶりかのお休み

GW最終日に左ひざを捻挫し、包帯ぐるぐる、夏日と言われる程の気温で天パの髪の毛はくるくる

は、特に気にもせず

押入れに起きぬけの布団をねじこむように、ハットに髪の毛をしまいこみ、Tシャツと短パンで近所の河川敷でギター持ってのんびり

となりでは、おじいちゃんが5月の薫風に乗せ、見後に真っ赤な凧をあげている。

手ぐすで魚を誘うような手つきで、風の行方を読んでいる。

70過ぎくらいだろうか

大空を眺めたまま、微動だにしない

たまに手を休めては葉巻を苦そうに吸っている

ひとつの風景になれる程、それは自然な姿に映った

きっとギターを抱えた僕はまだまだこんな風にはなれないだろう

そんな事思いながらビートルズのI will をくちすさんだ時、おじいちゃんが歩み寄ってきて、僕に、おまえは葉巻を吸うか?ときいてきた

首を振った僕に、フィリピン産の、フローラルなんとかという葉巻だから吸ってみろ、と言った

それは黒飴のような味で、苦味はあまりなく、香ばしく、甘かった

途中、肺に入れてしまい咳き込んでる僕に向かって、笑いながら

「風景に合った曲を弾くね」

と言ってくれた

嬉しくて話しかけようとすると、おじいちゃんは早々と凧をたぐりよせ、しまいこんで、右手を上げて帰っていった

1人残った僕は、ひとときの幻を見たような気持ちで河のほとりをしばらく眺めた

指にはまだかすかな葉巻の香りが残っていた

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